多焦点眼内レンズの種類
現在国内で使用できる多焦点レンズは、その種類の増加に伴い、どれを選べばいいかわかりにくい状況です。当院では海外での実績や、学会などでの評価を踏まえ、当院がお勧めできるレンズを厳選し、採用しております。それぞれに長所、短所がありますので、わかりにくい場合は遠慮なくお問い合わせください。
【選定療養対象レンズ】
連続焦点型レンズ
TECNIS Odyssey(テクニスオデッセイ)
スタンダード
遠方
中間
近方
乱視
昼夜を問わず、質の高い見え方を患者様にご提供できる眼内レンズです。遠方から近方まで自然でクリアな視界を実現し、読書やスマートフォンの使用、車の運転など、幅広い日常シーンを快適にサポートします。独自の技術でグレアやハローといったまぶしさを軽減し、特に夜間の見え方を向上させる設計が特徴です。多焦点のメリットを最大限に活かしながら、視力の質を追求した高性能レンズです。
3焦点眼内レンズ
Clareon PanOptics Pro
(クラレオン パンオプティクス プロ)
スタンダード
遠方
中間
近方
乱視
クレアオン パンオプティクス プロ(Clareon PanOptix Pro)は、PanOptixシリーズの進化版として登場した最新世代の3焦点眼内レンズです。
従来のPanOptixの「遠方・中間・近方がバランスよく見える」という特長を継承しながら、コントラスト感度や見え方の質をさらに向上させた設計となっています。
スマートフォン、パソコン、読書、料理、運転など日常生活の幅広いシーンで快適な見え方を目指したレンズです。
また、夜間のにじみやハロー・グレアにも配慮した光学設計となっており、より自然でクリアな見え方が期待できます。
「なるべく眼鏡に頼りたくない」「若い頃のような自然な見え方を目指したい」という方に適したレンズです。
ポイント
- 遠方〜近方まで切れ目の少ない自然な見え方
- パソコンやスマートフォンなど中間距離がさらに快適
- コントラスト感度を向上し、より鮮明でクリアな視界
- 夜間の見え方にも配慮した設計
Clareon PanOptix
(クラレオン パンオプティクス)
スタンダード
遠方
中間
近方
乱視
クラレオン パンオプティクス(Clareon
PanOptix)は2019年に国内で初めて承認された3焦点眼内レンズ、PanOptixの素材とデザインを進化させた新しい3焦点眼内レンズです。
これまでのPanOptixの良好な屈折安定性を引き継ぎながら、透明性を追求したClareon素材にアップグレードされました。
二焦点眼内レンズを改良し、遠方、中間(60cm)、近方(40cm)にピントが合う構造になっています。中間距離にも焦点が合うため、パソコンの画面や、料理の手元、カーナビなどがさらに見やすくなりました。
手元や遠くの見えかたは二焦点レンズと同等です。
ポイント:遠くから近くまでより高品質な見え方、パソコンや料理の際に2焦点より快適
こんな方にお勧め⇒可能な限り若い頃の様な自然な見え方を追求したい方
FineVisionHP(ファインビジョンHP)
スタンダード
遠方
中間
近方
ファインビジョンHP(FineVisionHP)は、遠くと近くと中間距離の3ヵ所に焦点が合う【3焦点眼内レンズ】です。自費診療対象レンズとして3焦点眼内レンズ「ファインビジョン」は2014年に登場し多くの実績がございます。
今回、HPというタイプが選定療養の対象になり、より多くの患者様の選択肢としてご使用いただけるようになりました。二焦点との違いは、遠方から中間距離(約70cm)、手元(約35cm)と幅広い距離での視力の出やすさがポイントです。
ポイント
- 遠、中、近とピントの合う範囲が広い
- コントラストが高い
- ハロー・グレア(眩しさや光の滲み)が少ない
こんな方にお勧め⇒スマホや読書などの近方距離感を重視され35cm程度までしっかり見たいけれども、なるべくハロー・グレアなどの異常光視症を減らしたいという方
Vivinex Gemetric (ビビネックス ジェメトリック)
スタンダード
遠方
中間
近方
乱視
ビビネックス ジェメトリックは、HOYA社が開発した日本初の3焦点眼内レンズです。遠方から近方まで幅広い距離に対応しながら、特に遠方から中間距離の見え方を重視した設計となっています。
レンズ中央部のみに回折構造を配置する独自の光学設計により、多焦点眼内レンズで問題となるハロー・グレアの軽減が期待できます。運転やテレビ視聴、パソコン作業などを快適に行いたい方に適したレンズです。
ポイント
- 日本初の3焦点眼内レンズ
- 遠方~中間距離を重視した設計
- パソコンやデスクワークが快適
- ハロー・グレアの軽減を目指した光学設計
こんな方にお勧め⇒
運転をする機会が多い方
パソコン作業やテレビ視聴を重視する方
見え方の質と眼鏡離脱のバランスを求める方
Vivinex Gemetric Plus(ビビネックス ジェメトリック プラス)
スタンダード
遠方
中間
近方
乱視
ビビネックス ジェメトリック プラスは、ジェメトリックをベースに近方視力をさらに強化した3焦点眼内レンズです。遠方・中間の見え方を維持しながら、読書やスマートフォンなど手元の見え方を向上させるよう設計されています。
近方への光配分を増やすことで、約38~40cm付近の視力向上が期待でき、手元作業の多い方に適しています。ジェメトリック同様に、ハロー・グレアの軽減にも配慮されています。
ポイント
- ジェメトリックの近方強化モデル
- スマートフォンや読書がより快適
- 手元作業を重視する方に適している
- ハロー・グレアに配慮した設計
こんな方にお勧め⇒
読書やスマートフォンをよく利用する方
できるだけ老眼鏡を使用したくない方
近方視力を重視したい方
波面制御型焦点深度拡張レンズ
TECNIS PureSee
(テクニス ピュアシー)
スタンダード
遠方
中間
近方
乱視
テクニス ピュアシー(TECNIS PureSee)は、自然な見え方と見やすさのバランスを重視して開発された次世代の焦点拡張型眼内レンズ(EDOFレンズ)です。
遠方から中間距離を中心に、滑らかで連続性のある見え方を実現しながら、従来の多焦点レンズで問題となるハロー・グレアなどの光のにじみを抑えるよう設計されています。
特に、パソコン作業やスマートフォン、家事、買い物など日常生活で使用頻度の高い中間距離で快適な見え方が期待できます。
また、コントラスト感度にも配慮されており、自然でクリアな視界を重視したレンズです。
「夜間の見え方が気になる」「できるだけ自然な見え方を重視したい」「多焦点レンズに興味はあるが光のにじみが不安」という方にも選択肢となるレンズです。
ポイント
- 遠方〜中間距離を自然で滑らかに見やすく設計
- パソコンやスマートフォンなど日常距離が快適
- ハロー・グレアを抑えた自然な見え方
- コントラスト感度にも配慮し、クリアな視界を実現
Clareon Vivity
(クラレオン ビビティ)
スタンダード
遠方
中間
近方
乱視
クラレオン ビビティ(Clareon
Vivity)は「波面制御型焦点深度拡張レンズ」という新しい多焦点眼内レンズのタイプになります。遠方から中間まで幅広くピントが合います。主に「多焦点眼内レンズ特有のデメリットの軽減」、「単焦点眼内レンズのメリットを享受できる」といった特徴があります。
ポイント
- 遠方から中間、そして実用的近方距離までスムーズに連続して見える
- 単焦点レンズ並みのコントラスト感度の実現
- ハロー・グレアを最小限に抑えることができる
- 他の眼の疾患がある場合でも、挿入可能な場合がある
こんな方にお勧め⇒夜間のドライブが多い方、ゴルフなどのスポーツをする方
自費診療対象レンズ
MINI WELL READY(ミニウェル レディー)
MINI WELL PROXA(ミニウェル プロクサ)
プレミアム
遠方
中間
近方
乱視
イタリアのSIFI社が開発した、新しいオプティックデザインです。
多くの多焦点レンズが採用してきた構造とは違い、球面収差を利用し見える距離を連続的に延長(焦点深度拡張)することから、別名"オールフォーカス眼内レンズ"とも呼ばれています。
ミニウェル レディーは特に遠方~中間距離の見やすさに強みがあります。ミニウェル プロクサは近方の見やすさに特化したレンズです。どちらも光の眩しさ・滲み(ハロー・グレア)は他の多焦点レンズと比較して少なく、単焦点レンズに匹敵するのが強みです。
ミニウェル レディーとプロクサを左右眼で組み合わせて使う「ウェルフュージョンシステム」で、遠方から近方までバランスよく見えることを目指すレンズ選択も検討できます。
ポイント
- 全焦点でのコントラストの高さ
- 単焦点に匹敵するグレア・ハローの少なさ
- 遠く~中間のスッキリ感
Intensity(インテンシティ)
スペシャルプレミアム
遠方
中間
近方
乱視
世界初の【5焦点眼内レンズ】インテンシティは、イスラエルのHanita社が開発したレンズです。
独自の光学技術"DLUテクノロジー(Dynamic light utilization
technology)"により、他の多焦点レンズよりも取り込む光のパワーを最大限に活かす方法を研究して作られています。
この技術により、従来の2焦点、3焦点レンズに比べ、無限遠~40cmまでの全距離でスムーズな見え方が特徴です。
ポイント
- 全距離でスムーズな見え方
- 多焦点レンズの課題である"光学ロス"が他の多焦点レンズより少ない
- 明るさに応じて最適な見え方になるように設計されている
- ハロー・グレア(眩しさや光の滲み)が少ない
Evolve(エボルブ)
プレミアム
遠方
中間
近方
乱視
Evolve(エボルブ)は、イタリアのSoleko社が開発した屈折型の焦点深度拡張型(EDOF)の多焦点眼内レンズで、まだ日本国内では未承認となります。
患者様の眼の状態に合わせて、
オーダーメイドで制作可能という点が、最大の特徴となります。乱視矯正レンズについても
オーダーメイドで制作されます。
ゆえに、
強度近視や強度乱視の方にも対応できる、とても貴重な多焦点眼内レンズとなります。
遠方から中間距離まで、なめらかにつながる見え方を目指した設計で、テレビ鑑賞や運転、パソコン作業など、日常生活のさまざまな場面で快適な視界が期待できます。見え方の鮮明さ(コントラスト)にも配慮されています。夜間のライトによる光のにじみやまぶしさ(ハロー・グレア)を抑えながら、自然な見え方を目指したレンズです。50cm~40cmより手前はやや見えにくいことがあり、老眼鏡が必要な場合もあります。
ポイント
- 遠方から中間距離まで、連続性のある見え方が期待できる
- テレビ視聴やパソコン作業など、中間距離を使う機会が多い方に適する
- 見え方の鮮明さ(コントラスト)にも配慮された設計
- 強度近視・強度遠視・強度乱視の方にもオーダーメイドで対応可能
- 光のにじみやまぶしさを軽減し、快適な日常生活をサポート
多焦点眼内レンズを決める前に知っておくべきポイント
1,ハロー・グレア
夜間に、ハロー・グレアと呼ばれる光のまわりに輪がかかって見えたり、光がギラギラとまぶしく感じたりすることがあります。
レンズの種類によってはこうした弱点が少ない、もしくは、ほとんどないものもありますのでお気軽にお問い合わせください。
2,見え方に慣れるまで時間がかかります
多焦点レンズは複雑な構造をしているため、眼で得られた像が脳になれるまで時間がかかる事があります。そのため、視力回復が単焦点レンズにくらべてゆっくりであることをご理解下さい。